「コーダ あいのうた」あらすじ感想―本物のろうあ者を起用した感動の家族の物語

ドラマ

アカデミー賞にノミネートされている作品「コーダ あいのうた」が公開しています。

ろうあ者と健聴者の家族の絆を描いた感動作を紹介します。。

それでは早速行きましょう!

「コーダ あいのうた」あらすじ

高校生のルビーは両親と兄の家族4人、漁で生計を立て生活していた。この家族は兄、両親の3人はろうあ者。唯一耳の聞こえるルビーが小さいころから通訳として家族を支えてきたこともあり、家族は仲が良く明るい暮らしをすることができていた。ある時学校の音楽の授業を受けることになったルビー。元々歌うことが好きだった彼女は最初は恥ずかしがりながらも少しずつ歌の楽しさに惹かれていく。ルビーを教える音楽教師通称V先生は彼女には類まれなる歌の才能があることを見抜く。音大受験を勧める先生にルビーは自分がいなくなると家族が生きていけないと言う。

自分の進むべき道が定まらないルビー。そんな時彼女と家族の前にある大きな問題が降りかかる。ルビーは家族と自分の人生、どちらを選ぶのか。そこに待ち受ける結末とは。。。

本物のろうあ者をキャスティング

作中に登場するルビーの兄、両親は本物のろうあ者です。会話はすべて手話で行っており、非常にナチュラルです。母親役のマーリー・マトリンはアカデミー賞主演女優賞も獲得したことのある女優。父親役のトロイ・コッツァーは今作品でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされています。そしてルビー役のエミリア・ジョーンズは演技はもちろん、持ち前の歌唱力、そして自然な手話という多才ぶり。

個人的には兄レオを演じたダニエル・デュラントの演技が一番よかったと思います。自分を含めてろうあ者の家族に人生を振り回されてほしくないというルビーへの思いと、彼女がいなければ生活が難しいという現実の間での葛藤を見事に表現していたと思います。登場するキャストの実力が物語への没入感をより一層増してくれます。

兄の演技も良かった
(C)2020 VENDOME PICTURES LLC, PATHE FILMS

家族のお互いを想う姿に感動

最大の見どころはルビーの家族のために自分の人生を投げ捨てるかどうかを悩む姿。そしてルビー無しでは生活が困難になる家族の葛藤。音楽の才能があるらしいけど自分たちにはそれがわからないという何とも悲しい現実。その中で父親として下す決断は非常に感動的でした。また、ルビーが大勢の前で歌を披露するシーンがあるんですが、最大の見せ場のはずの歌唱シーンを父親の視点で描くところに驚かされます。なんとその瞬間だけ全くの無音になるのです。ろうあ者である家族目線ではこう見えているという表現なんですが、無音ながら懸命に歌うルビーの姿を応援する家族の気持ちにグッと感情移入できる場面です。

家族愛がすばらしい
(C)2020 VENDOME PICTURES LLC, PATHE FILMS

ギャグと感動シーンのギャップがすごい

父はかなり破天荒というか自由人。基本下ネタ大好きおじさん。手話でも下ネタってあるんやね。ゴリゴリの下世話な話をしまくる序盤と、娘の成功を祈る父親との姿にはギャップありすぎて。。。

序盤にベース音が響いてくるから好きという理由で大音量でラップを流すシーンがありますが、これは後半への重要な伏線。歌っているルビーののどに手をあて、その振動を感じ取ります。歌声は聞こえないけど確かにその鼓動を感じ、彼女の歌に心動かされる父親としての姿はとても感動ものです。序盤の姿が嘘みたい^^;

コーダ あいのうたは本物のろうあ者を起用した
(C)2020 VENDOME PICTURES LLC, PATHE FILMS

アカデミー賞は取れる?

正直なところ本命ではないと思います。家族の絆的な話なのである程度の得票は見込めるかもしれませんが。。。やはり本命はパワー・オブ・ザ・ドッグが強いのかなーという印象ですね。助演男優賞やほかの賞は可能性はあると思いますけどね!

パワー・オブ・ザ・ドッグの紹介はこちら

今回は映画「コーダ あいのうた」を紹介しました!

なかなか評判が良かった映画なので期待して観ましたが、期待を裏切らない良作でした!家族ものなので多くの人が楽しめる映画なのでぜひご覧ください。

それでは!

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コーダ あいのうた
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