今回は台湾発のホラー映画「哭悲/THE SADNESS」を紹介していきます。
R18作品で、中々のエログロ描写があることで話題になった本作。今回はあらすじと、どの程度キツイ描写があるのか、どのサブスクで視聴可能かなどまとめて紹介していきます。
それではいきましょー。
※ネタバレを含みます。ご注意ください。
あらすじ
台湾のアパートで同棲するカイティンとジュンジョー。近々旅行に行く計画を立てるなど、幸せな生活を送っていた。
朝、カイティンを駅まで送り、自宅へ戻るジュンジョー。道中立ち寄った飲食店でおかしな出来事に遭遇する。裸足の老女が呆然と立ち尽くしていたかと思うと、声をかけた若者に襲い掛かり、店主には調理中の油を頭に浴びせるなど、店内は大騒ぎとなるのだった。ジュンジョーも襲われかけたが、間一髪自宅まで戻る。
しかし、そこで待ち受けていたのは隣人のリンさん。いい人だったはずのリンさんはいきなり枝切りバサミでジュンジョーに襲い掛かる。指を切断する大けがを負いながらもなんとかその場をかいくぐることに成功する。テレビも異常事態を告げる映像が流れるのみ、街中では同じように狂暴化した人間たちが次々と市民を襲い、殺害している。ジュンジョーはカイティンの元へ急ぎ向かうのだった。
一方のカイティンも通勤のために乗った電車で狂暴化した人間が乗客を次々に殺害する様子を目撃。ギリギリのところで生き延びることに成功する。車内で襲われた女性を抱えながら駅からの脱出を試みるカイティン。果たして彼女は狂暴化した人間たちから逃れることができるのか。そして2人は無事生き延びることができるのか。。。
台湾発 狂暴化した人間たちが人々を襲う問題作!
本作はいわゆるゾンビもの、というくくりでいいと思います。
未知のウイルスによって本来隠れていたはずの欲望がむき出しになった人間たちが街中を破壊しつくしていく中で、生き延びるために必死になる主人公たち、というストーリー。
まあ話としてはありがちなんですが、狂暴化する人間たちの方向性が質の悪いこと。
人々が本来表には出さない欲望をむき出しにする狂暴化した人間たち。彼らは男性には暴力をふるい、女性をレイプしようとします。ゾンビ化した人間たちが蔓延る街中はまさに地獄。襲われた人間たちも次々と感染し、同じように人々を襲います。
本作ではグロ、エロともに隠さず普通に描写されます。そのため本作ではR18+指定が付いています。
グロさはどの程度?
ここまでエロ・グロ描写が多々あるとは言ってもどの程度なのでしょうか。
これは勿論個人の耐性にもよるとは思いますが、はっきりと暴力描写が出ているのでそれなりに耐性がある人でないとキツイかもしれません。
単に血が出る、とかであればまだしも、傘で目を突かれたり、ナイフで腹部や頸部を刺されたりする際には、その瞬間まで見せてくるので注意が必要ですね。地下鉄での騒ぎのシーンは特に熾烈なものでした。まああそこまで血が噴き出るのか、という疑問はありますが。。。
主人公と同棲するジュンジョーは初っ端から自宅に入り込んだ隣人に襲われ、枝切りバサミで指を2本切られてしまいます。あんまり痛がってないような気もしますが。。。
また、主人公のカイティンを付け狙う変態おじさんが道中、傘で目を貫いた女性と再会します。おじさんは下半身を出し、彼女の目のガーゼをはがしてそこに、、、なんてシーンも。
よくもまあこんなやり方思いつくなあと思いますね。日ごろどんな生活してたらそんな描写を描こうなんて考えるのでしょうか。あ、一応ほめてますけどね。
とまあ、グロ描写については中々に壮絶なので苦手な方は薄目で観ることをおススメします。
エロシーンについては、さすがにそこまで多くはありませんが、何度かゾンビが女性を襲うシーンはあり、かなり乱暴に犯されている様子が描かれています。
ゾンビは何者?
本作に登場するゾンビはウイルスに感染し、人々を襲うことで襲われた人もゾンビになってしまう、というものです。ゾンビは目が真っ黒になり、理性を失います。このあたりはゾンビものとしてはよくあるパターンですね。
しかし人間としての記憶やある程度の知性は保っているようで、自分のこれから行う残虐行為を想い、涙を流す、という一面もあります。知性があるせいで、恐ろしいことを思いつき、それを実行に移すということのようです。
ただそのきっかけや襲われたらゾンビ化する、というメカニズムはやや解せないところはあります。特に主人公は指を切断されたことによって最終的にゾンビになってしまいます。噛まれた、とかなら分かりますが、指を切られてゾンビ化するというのはどういうことなんでしょうか。。。
ウイルスという面から見ると、コロナの世界的流行という面をかなり茶目っ気たっぷりにエンタメ化(?)している節もありますね。
最後は
病院の中で何とか生き延びているカイティン。道中知り合った研究者と2人で屋上にやってくるヘリを目指します。しかし最後に立ちはだかったのは、カイティンの恋人、ジュンジョー。しかし彼は物語冒頭に負った傷のせいでゾンビ化し、彼女を襲うのでした。
悲しみに暮れながらもなんとか彼を退け、屋上に出るカイティン。ヘリの音がして助かったと思った矢先、銃声と彼女の叫び声らしき声が響き渡り、物語は幕を閉じます。
何ともいたたまれないエンディングでしたね。
結局のところ誰も得しない最後。個人的には途中のエログロよりも最後が一番キツかったですね。
この辺の救いのなさも高い評価だったんでしょうか。。。
おわりに
今回は映画「哭悲/THE SADNESS」を紹介しました。
とにかくハードな描写が多く、観ると中々に疲れる作品だと思います。しかし台湾のこういったホラー映画というのは珍しく、観る価値はあると思います。
一応ゾンビ映画ということになっているとは思いますが、我々が想像するゾンビという感じではないのでご注意を。感染して人々に襲い掛かり、襲われた人もゾンビ化、というベースはありますが、あくまでゾンビとはいて自我があり、会話も可能。人間として抑えられていた理性が崩壊している状態、と言えばいいのでしょうか。まあとにかく自分の感情に素直に行動している感じです。
ホラー好きとしては一度は観ておきたい作品だと思います。
それでは!
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