Netflixにハリーポッターシリーズ全作品が登場しています。
期間中は全作品観放題というボーナスタイム。
今回はシリーズ第1作目「賢者の石」に登場する次回作以降への伏線、小ネタをまとめてみました。
伏線
灯消しライター
物語冒頭。ハリーがまだ赤子の頃、ダンブルドア達がハリーをダーズリー一家に預けるシーンに登場します。
ダンブルドアは周囲の灯りをこのライターで吸収し、消していました。
実はこのライター、灯を消したり点けたりする他に、重要な使い道がありました。
それが持っている人間が行くべきところに導いてくれる、というもの。
後に「死の秘宝」でこれをダンブルドアから譲り受けたロンは、一人路頭に迷っている時にこのアイテムに導かれ、ハリーやハーマイオニーの元へとたどり着きました。
蛇と会話するハリー
ダーズリー一家と共に動物園を訪れたハリー。
ガラスに閉じ込められ、身動きが取れない蛇に自分を重ね、同情し話しかけます。
するとガラスが消え、蛇が抜け出していく際、「ありがとよ」とお礼を言っていました。
ハリーが蛇と会話できるという要素は、物語終盤、ヴォルデモートとハリーのつながりを示す重要なポイントだったことが分かります。
ハリーを殺そうとしたヴォルデモートの一部がハリーに移ったことで、彼は意図しない「分霊箱」になっていました。
スネイプ
シリーズを通して最も重要な役割を担っていると言っても過言ではないキャラクター、スネイプ。ハリーに冷たくあたっていたワケや彼の過去など、最後の最後で明かされた真実は何とも意外なものでした。
そんなスネイプが初めてハリーを目にしたのは組み分けの時。ハリーが組み分けに呼ばれた際に驚いたような表情を浮かべ、身を乗り出しています。
ハリーは母親リリーと同じ色の目をしているため、幸せだった過去を思い出していたのかもしれませんね。
スネイプ先生役を演じたアラン・リックマンは早い段階からスネイプの本当の役どころを知らされており、最後まで隠し通すのが大変だったと語っています。
物語の裏主人公と言ってもいいくらい重要なキャラクターとなるスネイプの初登場シーンは見ものです。
金のスニッチ
ハリーがシーカーとしてクィディッチの初戦を勝利で飾るきっかけとなったのが金のスニッチ。普通は手でつかむものなんでしょうけど、ハリーは帚から身を乗り出して捕まえようとしバランスを崩した拍子に口でスニッチを捕まえました。
「死の秘宝」でダンブルドアから託された金のスニッチ。スニッチはつかんだ人の肉の記憶を持ち、その人が持つと反応して中身が開くとされています。
しかし手に持っても何の変化もないスニッチ。そう、ハリーは口でスニッチをつかんでいたため、手に持っただけでは反応しなかったのです。
スニッチに唇を付けるとすぐに開き、中から甦りの石が出てきたのでした。
小ネタ
賢者の石
ニコラス・フラメルという錬金術師が賢者の石をつくりました。賢者の石をもとに作られる命の水を飲み、600歳以上という驚異の寿命を手にしていました。
そんなフラメルはハリーポッターの次シリーズ「ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生」に登場します。今にも死にそうなヨボヨボのおじいちゃんですが魔力は健在。グリンデルバルドの呪文を仲間たちと協力して抑え込みました。
棚には賢者の石らしき物の姿も確認できます。
先生の見た目が変わる
物語に登場するゴブリンのような見た目をした小さな先生。彼の名前はフリットウィック先生と言います。
レイブンクローの寮監でもあった彼の姿が2作目以降まるで違うものになっています。
これは原作者のJ・K・ローリングが1作目のような姿よりももっと人間らしい姿をイメージしていたため、変更されたものだとか。
ちなみに彼は若い頃は決闘で有名だったそう。ヴォルデモート軍団との最終決戦にも参加し、生き残っていました。
クィレル先生とは何者か
1作目の敵キャラ、クィレル先生。ナヨっとした性格とは裏腹にターバンに巻いた頭にヴォルデモートを宿し、ハリーの持つ賢者の石を狙います。
物語中のスネイプが働いていたかに思われた悪事は全て彼の仕業でした。
このクィレル先生とはいったい何者なのか。
学生時代のクィレルはあのナイーブな性格からいじめを受けていました。
ホグワーツを卒業しても鳴かず飛ばずだった彼を虜にしたのがヴォルデモートその人でした。
彼は消息を絶ったヴォルデモートを探す旅に出ます。数多くのデスイーター達が探す中、クィレルがなんとヴォルデモートを誰よりも早く見つけた人間だったのです。
ヴォルデモートを体に取り込んだクィレルは次第にヴォルデモートに乗っ取られていきます。彼の後頭部にあの顔が現れてからは特にヴォルデモート復活のための駒として働かされていたのでした。
とにかく自分自身を救うカリスマ的存在だったヴォルデモートに体を乗っ取られ、最終的に身を滅ぼすことになってしまった悲しい男の物語がこの「賢者の石」で終わったのでした。
「爆破男」シェーマス初登場
シリーズを通して登場し、事あるごとに呪文を失敗し爆破しまくった男、シェーマス・フィネガン。シリーズ全作に登場した数少ないキャラクターの一人で、ハリー達と同じグリフィンドールの学生です。
今作では2回も彼の爆破を目撃することができる貴重(?)な回となっています。
個人的に好きなシーンは「死の秘宝」のマクゴナガル先生のセリフ「ミスターフィネガンを呼びなさい、彼なら爆破が得意でしょう」という言葉に対し、「あんな橋ちょろいぜ」と息巻くシーンです。
彼もハリー達同様映画を通して成長してきたキャラクターで、時にはハリーと対立することもありましたが、最後はヴォルデモート軍団と勇敢に戦いました。
マクゴナガルはクィディッチの選手?
作中、ハリーは帚にまたがり、その飛行センスをマクゴナガル先生に見出されます。
ハリーの父親、ジェームズもまたクィディッチの名選手でした。グリフィンドールの選手を称える盾にその名が刻まれています。
そこで気になるのはジェームズの脇に刻まれたM・G・マクゴナガルという名前。
年代的にマクゴナガル先生本人ではなさそうですが本人と何らかの関係がありそう。
ちなみに先生自身も学生時代はクィディッチの選手として名を馳せていましたが、ケガが原因で引退したようです。
みぞの鏡
今作で鍵を握るアイテム「みぞの鏡」。前に立つ人物の最も望む幸せな瞬間を見せてくれるという代物。
ハリーが目の前に立った際には、両親が写っていました。ハリーにとって家族はそれだけ大切な存在ということ。
家族と会えるこの鏡の存在を知り、鏡に足しげく通い詰めるハリー。少しずつ鏡に依存してしまう、というのがこの鏡の恐ろしいところ。
本人の幸せを見せることで鏡から離れられなくしてしまうのです。
そんな姿を見て後ろから声をかけるダンブルドア。もうここに来てはいけないと言います。
しかしなぜこの時ダンブルドアが鏡のある部屋に来たのか。
彼もまた失った妹との幸せな時を思い出したかったからなのかなーと勝手に想像しています。
彼には弟アバーフォースと妹アリアナがいました。
アリアナを事故で失ったことで弟と決別、家族は離れ離れになってしまっていたのです。そんな悲しい出来事を忘れさせてくれるこの鏡に彼もまた依存していたのかもしれません。
ちなみにこの「みぞの鏡」、ひらがな部分を反対すると「のぞみ鏡」となりその意が特にわかるようになっています。
おわりに
今回は映画「ハリーポッターと賢者の石」に登場する伏線&小ネタを紹介しました。
ホントに物語1作目?と思うほど後々に活きてくる伏線ばかりで今見返してもすごいですよね。
この作品と次回作「秘密の部屋」ではまだまだ明るいトーンで描かれるシーンが多く、終盤のシリアスな雰囲気とは違うファンタジー感強めの映画となっています。
大人になってからも普通に楽しめる良作。様々な背景や設定などを知ったうえで観るとまた違った楽しみ方ができると思います。皆さんぜひ観てみてください。それでは。
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