今回はお化けの出ないホラー映画「エスター」を紹介します。人が怖い話としては最高峰に有名な映画だと思います。あらすじ、エスターの正体、そして映画では描かれなかったもう一つのエンディングについて紹介していきます!それではいきましょー!
※ネタバレを含みます。ご注意ください。
あらすじ
2人の子供を持つケイトは、かつて3人目の子供を身ごもりながら、流産した過去が忘れられずにいた。夫のジョンは彼女を思い、ある孤児院を訪れる。そこで出会った9歳の少女、エスターに惹かれた2人は彼女を養子として家に迎えることを決める。
エスターは年齢の割に落ち着いており、とても賢い少女だった。難聴を抱えるケイトの娘のマックスのため、手話を覚えるなど、家族の一員として歓迎されていた。
しかし、彼女が家に来て時間が経つにつれて、ケイトは少しずつ彼女の不穏な気配を感じ始める。妙に暴力的な一面や、年齢にしては冷静すぎるのだ。不審に思ったケイトは彼女の過去を調べるため孤児院と連絡を取る。するとエスターの衝撃の正体が明らかになる。自身や家族の命の危機を感じたケイトはエスターから家族を守ろうと決意する。しかしエスターはその一枚上手を行く狡猾さを持っていた。。。
お化けは出ないけどホラー映画
この映画にはお化けのような超常的存在は出てきません。代わりに人間の怖さがガッツリ描かれます。しかもそれが子供という最も恐怖の対象になり得ない存在。しかし子供特有の無邪気さとエスターの冷徹さのギャップにより怖さが倍増します。さらにエスターはケイトの前では冷徹さを見せ、夫ジョンの前では普通の子供のようにふるまうから恐ろしい!
特に子供達とエスターの絡みは緊張感抜群。難聴のマックスと兄のダニエルではエスターにはどうやっても打ち勝てません。そんな2人に忍び寄るエスターの存在は、より恐怖を掻き立ててくれます。
エスターの正体
エスターは見た目は9歳のかわいらしい少女。しかしその正体はリーナ・クラマーという33歳の大人。発育不全のため子供にしか見えない大人という衝撃の正体が明かされます。手首と首にリボンをつけているのは暴れるため拘束具を付けられており、その跡を隠すため。歯医者を以上に嫌うのは歯がボロボロだから。序盤から張られた伏線が嫌な形で回収されていく様子は見事でした。
年齢だけでなくエスターには衝撃の過去がありました。かつて孤児として引き取られた家でも家族を殺したり家を燃やしたりしていたのです。養子として暮らした家で父親を誘惑。失敗すると家族全員を殺害し、次の家に移るという暮らしをしていました。
衝撃的だったのはケイトから暴力を振るわれたということにするために、自分の腕を万力で折るシーン。いくら大人でもそこまでやるほど振り切れているのはイカれてんなと思います^^;
もちろん彼女が悪なのは間違いないのですが、個人的には少し可哀そうな気もします。見た目は子供のまま大人になれず生きていくしかない自分の人生。当然恋愛なども人並みにできないでしょう。養子として入った家の父を誘惑したのはそのためで、彼女が普通に大人になれていたらこのようなことはしていなかったでしょう。
エスターとの最終決戦へ
ジョンをナイフで殺害したエスター。家にいて現場を目撃されたマックスを狙います。ギリギリのところで駆け付けたケイトと最後の戦いを始めます。停電を起こし暗闇になった家でエスターから身を隠すケイト。子供から必死に逃げる大人の構図は違和感ありまくりで面白いです。
最後は氷の張った池の上で格闘の末、2人とも池に落ちていきます。何とか這い上がってきたケイトを引きずり込もうとするエスター。しかしケイトに首をけ飛ばされ一人沈んでいきます。何とかケイトはマックスを守ることができました。
もう一つのエンディング
上述の通り物語はケイトがエスターを倒して幕を閉じます。しかしDVDに収録された特別エンディングがあるのです。家の化粧台に座るエスター。鏡の前で鼻歌を歌いながら化粧をしています。警察に包囲されながら悠々と登場し、「私はエスター」を言いながら歩いていきます。
直接的に明言されたわけではありませんが、こちらの場合はケイト達はエスターに殺されたのだろうと考えられます。エスターがこれまでの家でしてきたように一家を皆殺しにし、次の家に移っていくのでしょうね。何とも後味の悪い結末です。でもホラー映画としてはこっちのエンディングでもよかったかも。個人的には救いのある方が好きですが。。。
おわりに
今回は映画「エスター」を紹介しました。子供が大人を追い詰めるというお化けの出てこないホラー映画ですが、ドキドキ感はそこらのお化けホラーよりもよっぽど優れいていると思います。一応、前日譚となる映画の製作が行われる、という話も上がっているようですが、エスター役のイザベル・ファーマンも25歳。なかなか難しいかもしれませんね。
エンディング2種類についても両方とも見て、どちらが好みか見比べてみるのありかもしれません。
それでは!
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