今回はインド映画「RRR(アール・アール・アール)」を紹介していきます。
インド映画史上最高予算となる約97億円をかけた超大作。観た人からの評価もかなり高いですね。
今回は映画のあらすじや結末をまとめて紹介していきます。
それではいきましょー。
※ネタバレを含みます。ご注意ください。
あらすじ
1920年インド。イギリス軍に村の娘マッリをさらわれたビームは、マッリを取り戻すため、デリーへと向かった。村の仲間を何としても取り戻すため、彼女の行方を追っていた。
一方、イギリス政府警察に所属するラーマは、ある大義をもって警察内部での出世を狙っていた。出世のためには警察内部で手柄を挙げなければならない。そんな中、村から娘を奪い返しに来るという男を生け捕りにせよという命令が出る。
そんな2人がある事件をきっかけに出会う。
すぐさま2人は意気投合。お互いの素性を知らず固い友情で結ばれていく2人。
しばらくして、ビームはある屋敷にマッリが捕らわれていることを知る。彼女を助けるために行動を開始するビーム。
一方でラーマは自分の追っている男がビームである可能性に気づき、驚愕する。
ビームは作戦を練り、マッリが捕らわれているイギリス人の屋敷に急襲を仕掛ける。イギリス人たちが宴会を開いている最中、狂暴な動物たちと共に乗り込んでくるビーム。会場は大混乱に。
遅れて駆け付けたラーマ。ビームを見つけ、彼に襲い掛かる。
友として互いを認め合った2人の戦いが始まった。
戦いの行方そして2人の友情はどのような結末を迎えるのか。。。
インド映画史上最も気合の入った超大作!
ボリウッドとして有名なインド映画。
本作は分類的には「ボリウッド」ではなく、「トリウッド」という分類になります。これは「ボリウッド」がボンベイ(ムンバイの旧名称)の頭文字をとっているのに対し、「トリウッド」は、テルグ語映画の頭文字をとっていることに由来します。
インド国内だけでも2つの種類でそれぞれ世界クラスの映画を輩出しており、インドの映画産業の強さが分かります。
今作はインド映画史上で最も高額な予算を投じられて作られた大作ということでも知られています。3時間超えの長編の中でも、かなり激しいアクションやセットなど、金をかけていることは一目瞭然。
すさまじい迫力は3時間という時間すらあっという間に感じてしまいます。
山場に次ぐ山場!激しいアクションが押し寄せる!
本作の見せ場はやはりアクション。
ラーマとビームの友情と決別、そして最後の共闘まで全てが山場と言っていいほど激しいです。
中でも序盤の山場、マッリを助けに向かったイギリス軍の屋敷での戦闘はすさまじいです。
固く閉ざされた門をトラックで突破し、中から獰猛な動物たちと共に登場するビーム。めちゃくちゃカッコいいです。
炎を手に持ち、マッリの元へ一直線に進んでいくビーム。
そして彼の前に立ちはだかるラーマとの戦闘。
互角の戦いを見せる2人。ラーマは近くにあった炎を、ビームは水の出るホースを手に戦います。炎と水という2人を特徴付ける、相反する性質を持った2人のぶつかりあいは激しさを増していきます。
ここでの戦いはラーマがビームを捕らえることで終わり、物語も終盤に入っていくのかと思いきや。。。
まだまだここから盛り上がっていくのがスゴイ!
物語は分かりやすい展開
さらわれたマッリを救うという目的があるビーム。
生まれ育った村に武器を届けるためイギリス政府警察に潜り込んだラーマ。
2人は目的達成のためそれぞれ活動していきます。
序盤は2人の友情とそれぞれの目的を達成するための足掛かり。
中盤は2人決別、戦闘。
終盤は再度手を組み、共に悪と対峙する。
という3段構成。もちろん中身は非常にたくさんの要素が詰まっていますが、だいたいこんな感じでした。
この手の映画は結末が分かっていてもそこまでのアクションや過程を楽しむことができるのでいいですね。
そして2人のキレキレのダンスと歌も見どころです。
インドらしさ全開で新鮮です。
目まぐるしく展開する物語
捕まったビームに言い渡される鞭打ちの刑。
鞭打ちを行うのは他でもないラーマ。彼の打つ鞭ではだめだと刑の執行を見物していたイギリス総督は、棘の付いた鞭を渡します。
血だらけになりながらも決して折れることのない心に、民衆の心が動かされていきます。
そして最終的には2日後に絞首刑が言い渡されてしまいます。
ラーマは自分のしたことを後悔し、彼を絞首刑当日に逃がすことを決意します。
自身も移動中、大けがを負いながらも、何とかビームを逃がすラーマ。
しかし瀕死に陥った彼は捕らえられ、独房に入れられ、死刑を待つ身となってしまいました。
その後、ラーマの許嫁シータと奇跡的に対面したビームは彼のおかげで助かったこと、彼を拷問することへの葛藤などを知り、ラーマを助けに向かうことを決意します。
このあたりの物語が目まぐるしく展開していくところは面白いですね。捕まっていたはずの男と助ける男が入れ替わるという長編映画だからこそできる展開です。
そして独房に捕らえられたラーマを見つけるビーム。独房から脱出し、2人で手を組んだらもう勝利確定。圧倒的な力で兵士たちをなぎ倒していきます。
ラストは
足を怪我したラーマを肩車して戦うビーム。ぱっと見面白いですが本人達は大真面目。
えげつない足腰で飛び跳ねるビームと、上半身の力と銃の能力で敵を倒していくラーマ。
2人の抜群のコンビネーションでイギリス総督を追い詰めていき、最後は彼の心臓を打ち抜き、勝利しました。
イギリス植民地という隷従する立場からの解放というテーマもあるようで、ところどころに支配するイギリスへのアンチテーゼが込められています。
無事戦いに勝利した2人は目的をそれぞれ達成したのでした。
マッリを村へ連れ戻したビーム。英雄として温かく迎えられます。
一方のラーマは地元の村人へ武器を届けるという役目を無事果たします。恋人のシータとも無事結ばれ、両者ハッピーエンドでした。
最後はビームとラーマが再び行動を共にし、望みをかなえてくれるというラーマに対して、読み書きを教えてくれと教育を頼むビーム。
2人の友情がいつまでも続くことを描き、物語は幕を閉じます。
ここのシーンは3時間という長い時間にわたって繰り広げられた物語の終着点という感じがして謎の達成感すらありました。
この手の映画は、結末は大体分かるパターンですが、それでもストーリーが濃いので問題なかったですね。結末はともかく途中のアクションだけでお釣りがくるレベルでした。
おわりに
今回は映画「RRR」を紹介しました。
物語途中とエンドロールではインド映画お決まりの歌と踊りが見られます。全員これのためにかなり練習してきてそうなのが分かります。
そして3時間なので途中で「interrrval」インターバルが入るテロップが流れました。
スペルはタイトルに則ってますね。劇場では実際にインターバルがあるわけではなく、そのまますぐ次のシーンへ移っていました。おそらく本国では途中休憩があるんでしょうね。
それくらい長い物語ですが、内容の濃さのあまり、本当にあっという間に感じます。
分かりやすいストーリーながら大人も子供も楽しめるインド映画らしさ全開の超大作。
ぜひ観てみてください!それでは!
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