今回はSF映画「ライフ」を紹介していきます。宇宙船内を舞台に巻き起こる宇宙生命体との命がけの戦いを描く話題作です。ストーリーだけでなく豪華キャストにも注目です。それではいきましょー。
※ネタバレを含みます。ご注意ください。
あらすじ
宇宙ステーションの船内。火星探査機が採取した火星の土を回収することができた船員たち。早速土を調べると、微生物らしき姿を発見する。初めて地球外生命体を確認したことに歓喜する一同。最初はほんの小さな生物だったが、少しずつ目に見える大きさにまで成長していく。
地球でもこの大発見は話題となり、「カルビン」と名付けられた宇宙生物は、地上でも社会現象となっていた。
人の手ほどのサイズになったカルビン。しかし船内の事故で全く動かなくなってしまう。打開策として電気ショックで刺激を与え、動かすという作戦に出る。クルーのヒューが刺激を与えるとカルビンは目を覚まし、活動を再開する。
しかし、カルビンは攻撃されたと思ったのか、ヒューの手をつかみきつく締めあげ始めた。そしてそのままヒューの手を折ってしまう。さらにヒューを助けようとした船員のローリーの口から体内に侵入、彼を殺害してしまう。ローリーの細胞を取り入れ巨大化したカルビン。さらに人間を襲うほど強暴だということが分かった。絶対に逃げられない宇宙船内で、船員たちはカルビンから無事逃れることができるのか。
宇宙船内を舞台にしたオーソドックスなSF映画
火星から来た宇宙生物に命を狙われた船員たちが、何とか生き残ろうと必死に策をめぐらせる物語。展開としてはまさしく「エイリアン」シリーズに通じるものがあります。
エイリアンのようなおどろおどろしいような見た目ではなく、カルビンははじめはカワイイような描写で描かれます。指に吸い付いてきたりなど、人懐っこい雰囲気から一転、船員を襲い始めます。
このあたりは緊張と緩和をうまく使っていて、序盤との緩急でよりカルビンがより恐ろしいものになるようにうまく見せていますね。
にしても物語を観ていて解せないのは、カルビンはなぜ船員を襲うのかということ。カルビンにはコミュニケーションを取る手段がありません。話したり意思を伝えたりすることなしに、いきなり船員を襲い始めます。
そしてどんどん巨大化していき、手が付けられなくなり、人間たちは防戦一方です。
理不尽に襲われ続ける船員たちの恐怖がこの作品の醍醐味かもしれませんね。。。
船員たちを演じるのは豪華キャスト陣
今作は明確な主人公というポジションのキャラクターはいません。
強いて言えば医師のデビッドがそれにあたるでしょうか。
彼を演じるのはジェイク・ギレンホール。知的で冷静な佇まいは役にピッタリですね。
船員として入ったばかりのミランダを演じるのはレベッカ・ファーガソン。規律に厳しく、船員の命よりも規律を重んじる面がある彼女の意固地さというかをうまく表現していました。
また、口が達者で陽気なローリーをライアン・レイノルズが演じます。彼はいつも陽気な男を演じていますね^^;
しかし残念ながら序盤でカルビンに殺されてしまいます。ライアン・レイノルズほどの俳優を序盤で退場させるのはもったいない。。。
また日本人の船員、ショウを演じるのは真田広之。クールなエンジニア姿がかっこよかったです。
これだけのキャスト陣が集まったのは、2017年と、少し前のこととは言え、すごいことです。
カルビンを地球には近づけてはいけない
カルビンを絶対に地球に入れてはいけないと考えた船員たち。何とか宇宙船内に閉じ込めようと必死に策を講じます。
しかしカルビンは一枚上手。柔らかい体を活かし船の通気口を通り自在に動き回ります。
最終的には生き残ったデビッドとミランダが二手に分かれ、カルビンをひきつけ、そのまま脱出ポッドに乗せて宇宙の果てに飛ばしてしまおうと考えます。
デビッドはカルビンをうまくひきつけます。そしてカルビンがポッドに入った瞬間、入口を閉じ、カルビンとデビッドを乗せた脱出ポッドは動き出します。
デビッドはカルビンを地球に近づけないよう命を懸けて宇宙の果てを目指します。
一方のミランダ。彼女はもう一つのポッドに乗り、地球へと向かいます。
崩壊する宇宙ステーションから間一髪脱出した2人。一方のポッドは地球に、そしてもう一つのポッドは宇宙空間を永遠に漂い続けるのでした。。。
なーんか嫌な予感がプンプンしてきます。この手のSF映画が単なるハッピーエンドになるとは到底思えません。。。
結末は後味の悪いものに
地上、海に降り立った脱出ポッド。それに気づいた数人がポッドを開けようとドアに手をかけます。
すると中には絶望の表情を浮かべるデビッドの姿が。
ステーションの崩落に巻き込まれ軌道が変わり、デビッドのポッドが地上にたどり着いたのです。
当然中には地球に降り立つ衝撃で変形したカルビンの姿も。
この後の展開は想像したくもありません。。。
そして宇宙空間を漂うもう一つのポッド。
ミランダは恐怖で泣き叫びながら宇宙空間をさまよい続けるのでした。
何とも後味の悪い結末。。。
ただ正直このオチはなんとなく読めてしまいます。終盤あえてポッドの中を見せないようにしているあたりから、ミスリードを誘っているなと感じてしまいます。
もちろんあのまま平和に終わってしまっては面白くないのでこの終わり方でいいと思いますが^^;
おわりに
今回は映画「ライフ」を紹介しました。宇宙船という逃げることができない場所を舞台に、未知のエイリアンに追い詰められていく様子を描いたSF映画です。
非常に理不尽で救いのない結末ですがそれもまた良しです!
某霧の中で巨大生物と戦う映画よりはマシでしょう^^;
キャストも豪華で日本からも真田広之も登場しているのでそういう視点から見るのも面白いです。ぜひご覧ください!それでは。
その他映画紹介はこちら